唐木仏壇の修復
1.仏壇の解体
仏壇の外扉・内障子・彫刻などを外した後、各部品をつないでいる金具を取り外して分解します。打ち付けてある金具などもすべて取り外します。
2.汚れを洗浄
長期に渡りお祀りした仏壇にこびりついたすすや汚れを、専用の薬品を使ってしっかり洗い落とします。細かな彫り物の部分なども丹念に綺麗にしていきます。
3.傷の補修
木地や彫刻の傷んでいる部分があれば補修や補足を施します。小さな傷は目立たないように補修し、大きな傷は下地を作って、塗り直します。金具が打ち付けてあった釘穴を埋め、反りや傷みがひどい部分は交換します。
4.塗装
表面が均一になるまで塗装と研磨を繰り返して仕上ていきます。さらに耐水性のあるウレタン塗装を施し、お仏壇を水分から守ります。
5.紗の張り替え・背板金紙貼り替え
障子骨の欠損部分を補修し、紗を張り替えます。
内部背板に金紙を貼り替えます。
6.金具打ち・組立
仏壇本体の修復が終わったら、取り外した金具や、新調した金具を打って元の姿に組み立てます。修復の工程は、新品の仏壇を作る時とほぼ同じ作業工程です。組み立てた後には最終チェックを行います。
※上記の修復工程は一例です。新品の仏壇を作る時とほぼ同じ工程で仕上ます。
また、修復の内容により上記工程と異なる場合もございます。
修復例
障子
障子骨の欠損部分を補修し、紗を貼り替え、塗装後、金具を調整しました。
障子腰部分を補修し、美しい障子が復元しました。
障子腰
障子腰も美しく復元しました。
欄間
煤や汚れで黒ずんでいた欄間も、彫刻欠損部分を調整後、塗装を施し、綺麗に生まれ変わりました。
内部
段周りは、仏具落下等による凹み・傷等が見られます。
欠損部分を補修後、凹みを埋め、研磨し丁寧に塗装し直しました。
須弥壇
煤や汚れのくすみで黒ずんでいた背板の金紙を貼り替え、見違える様な輝きを取り戻しました。